大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)1267 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意について。

論旨は刑の執行猶予を願うものであつて、上告の適法な理由とならない。

被告人B弁護人鍛治利一の上告趣意第一点について。

論旨は刑訴応急措置法第一二条第一項は憲法第三七条第二項に違反する規定であ

つて、同規定を適用し採証した原判決は違憲のものであるというにある。しかし刑

訴応急措置法第一二条第一項が憲法に違反したものでないことは当裁判所の判例の

示すところである(昭和二三年(れ)第八三三号同二四年五月一八日大法廷判決)

従て同条に則り採証した原判決は憲法に違反するものではないから論旨は採用する

ことができない。

同第二点及び同第三点について。

被告人が犯罪を自白していない場合に共同被告人の供述だけで被告人を有罪とな

しうるかという問題と、共同被告人の供述で被告人の自白を補強しうるかという問

題とは別に考察しなければならない。本件の場合は後者の場合である、そして共同

被告人の供述で被告人の自白を補強しうることは当裁判所がその判例で示した理由

で明である(昭和二三年(れ)第一一二号同年七月一四日大法廷判決)原判決が所

論共同被告人の供述記載のみで被告人を有罪としたものでないと同時に、論旨第三

点で弁護人が主張しているとは異り被告人の自白だけで被告人を有罪としているも

のでもないことは判文自体で明である。論旨はいずれも採用することができない。

同第四点及び同第五点について。

しかし論旨第四点が挙示する供述記載は原判決が判示第二事実を認定するのに採

用しなかつたものである。採証の範囲は事実審の裁量に属するものであり且原判決

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挙示の証拠で判示事実を認定しうるのである。されば論旨第四点及び同第五点は原

判決が認定した事実に対する非難であつて上告の適法な理由とはならない。

同第六点について。

昭和二一年勅令第二七七号同第三一一号は何れも昭和二〇年九月二〇日勅令第五

四二号に基く「ポツダム」宣言の受諾に伴い発する命令であることは所論の通りで

ある。しかしいわゆる「ポツグム」命令が憲法違反のものでないことは当裁判所の

判例の示すところであるから、前記勅令所定の罰則により被告人を処断したことは

毫も憲法に違背するものではない。論旨は理由がない。(昭和二二年(れ)第二七

九号同二三年六月二三日大法廷判決)」

よつて刑訴施行法第二条、旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。

右は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 草鹿浅之介関与

昭和二四年一二月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

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